換気扇は空気の入れ替えだけでなく、カビや虫の発生を防ぐ効果もあります。そのため、一人暮らしでも換気扇を24時間つけっぱなしにすべきと思う人も少なくないでしょう。
ただ換気扇を常に動かしているということは、電気代もその分消費されているということでもあります。
そこで今回は換気扇をつけっぱなした場合電気代はどれくらいかかるのか、メリットやデメリットを比較するとどうなのかなど気になるポイントを徹底的に解説します。
一人暮らしで換気扇を24時間つけっぱなしにした場合の月の電気料金
賃貸物件には、キッチンだけでなくお風呂場やトイレにも換気扇が設置されていることが多いですよね。
そこで今回は各換気扇の電力消費量と電気代について調べてみました。
まず換気扇の消費電力は、場所や強さによって違います
例えばキッチンの換気扇は約30W、お風呂場の換気扇は約20W、トイレの換気扇は約10Wというのが一般的な目安です。
これらの換気扇をすべて弱で24時間つけっぱなしにした場合、1日で約1.4kWh、1ヶ月で約42kWhの電力を消費します。
ではこの消費電力に対して電気代はどのくらいかかるのでしょうか?
電気代は、使用する電力量に応じて段階的に値段が変わります。
中部電力の従量電灯プランBでは、1kWhあたり約26円という料金です。
このプランを契約している一人暮らしの場合、換気扇を24時間つけっぱなしにしたとしても、2段階目までの料金で済むでしょう。
つまり換気扇を24時間つけっぱなしにした場合の1ヶ月の電気代は、42kWh×26円=約1092円ということになります。
一人暮らしで換気扇を24時間つけっぱなしにした場合のメリット
部屋が臭くなるのを防ぐ
部屋が臭いと感じるのは、空気が入れ替わっていないからです。
料理や排水溝の臭いはもちろんですが人間も臭います。
自分の臭いには気づきにくいですが、換気をしないでいると布団やカーペット、カーテンなどに染み込んでしまい、それらの臭いが混ざり合って部屋全体が不快な臭いになります。
ここまで臭いが部屋についてしまうと芳香剤や消臭剤を使っても改善しません。
そのため換気扇による空気の入れ替えが必要になるのです。
カビの発生を予防する
カビは湿度が高くて空気が滞留する環境で繁殖しやすいので換気はカビ対策に欠かせません。
お風呂に入ると浴室から蒸気が他の部屋にも拡散し湿度を上げてしまいます。
また料理をするときにも鍋やケトルで沸かしたお湯が水蒸気となって空気中に放出されます。
そして空気の流れもカビの発生に影響します。
風が吹いている時と無風の時では、洗濯物が乾く速さに違いがありますよね。それと同じで、空気が動いている方がカビは発生しにくいです。
その他にも日当たりの悪い部屋に住んでいる場合には、カビに注意しなければなりません。
特にクローゼットや浴室の隅などは光も当たらず空気も滞留しやすい場所です。
こうした場所では定期的に換気扇を使って空気を入れ替えることが大切です。
虫の侵入を阻止する
外からの空気を取り込む換気扇は、回っていないと虫にとって便利な入り口になってしまいます。
特に小さな虫は換気扇の見えない隙間から簡単に侵入してくるでしょう。
なので換気扇を常時回すことで虫の侵入経路を断ち切ることが重要です。
特にゴキブリは換気扇を部屋への侵入経路の1つとしています。
これを防ぐためにも換気扇を常に回しておくといいですね。
一人暮らしで換気扇を24時間つけっぱなしにした場合のデメリット
電気代がある程度かかる
最初のほうにも説明しましたが、部屋にある全ての換気扇をつけっぱなしにすると月に1000円くらいかかってしまいます。
これは決して小さな額ではありません。
一人暮らしの電気代の平均は月に5,000円程度なので、換気扇を止めれば約1,000円もの節約になります。
節約したい人にとっては大きな負担であることは間違いありません。
花粉などが部屋に入ることも
花粉症の人にとっては大変な苦痛なのが、花粉やほこりなどを換気扇から吸い込んでしまうことです。
というのも換気扇は空気清浄機と違ってフィルターが細かくないので、微細な花粉やほこりは容易に室内に侵入してしまいます。
それだけでなく光化学スモッグや隣人の料理の匂いなども換気扇から入ってきてしまうこともあるでしょう。
新鮮な空気を取り込んでいるつもりが、実は部屋が不快な匂いに満ちてしまうのです。
特に隣人がタバコを吸っている人だとその臭いまで換気扇から吸い込んでしまうこともあるので注意が必要です。
外の空気が入るので冬は部屋が冷えやすい
外からの空気が絶えず入り込むため冬は非常に寒さを感じます。
エアコンをかけても換気で熱が逃げてしまうのでより電気代がかかりますし、空気が流れるせいで体感温度はもっと低くく感じるでしょう。
もしかしたら部屋では何とか我慢できるかもしれませんが、浴室ではシャワーをしても体温が上がらず出た瞬間に震え上がってしまいます。
換気扇の掃除がより大変になる
換気扇で室内の空気を吸い上げると、部屋のほこりも吸ってしまうため換気扇が汚れやすくなります。
そのため使えば使うほど換気扇の掃除が大変になります。
掃除が好きな人であれば問題ないのですが、換気扇を使うたびに掃除しなきゃいけないなんてめんどくさい!と感じる方には苦痛になるでしょう。
面倒だからといって換気扇をそのまま放置しておくと、退去時には高額な清掃費用を請求されることもあるので注意してください。
使う頻度が高ければ壊れやすくなる
換気扇をずっと回し続けると、あっという間にボロボロになってしまいます。摩擦や熱で音が耳障りになったり、最悪の場合は壊れて火事になったりするかもしれません。
新築や築浅の物件では換気扇はまだ新品なので安心ですが、古い物件ではすでに老朽化しているのでトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。
一人暮らしでも換気扇はつけっぱなしのほうがいいのかまとめ
今回は一人暮らしでも換気扇はつけっぱなしのほうがいいのかについてまとめてみました。
換気扇によって部屋の空気を入れ替えることは健康によさそうですが、一人で暮らしていると光熱費が1,000円も上がるのは痛いですよね。
しかもトイレやお風呂など使っていない場所は換気の必要性が低いですし、使った後や料理をした時に空気を入れ替えれば十分に効果があります。
24時間換気をすることのデメリットの方が大きく感じるので、私の結論としてはやめた方が良いかなと思います。
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