一人暮らしを始める学生にとって、食事付きの学生マンションは魅力的に見えるかもしれません。食堂で共有スペースを楽しんだり、自炊の手間を省いたりできますからね。
しかしよさそうに思える食事付きの学生マンションにはデメリットもたくさんあります。
今回はそのデメリットについて徹底的に調べてみました。
これから一人暮らしをしようと思っている学生や、子供を一人暮らしさせる親御さんもぜひ参考にしてください!
学生マンション(食事つき)のデメリット
食事付き学生マンションに住んでも後悔することはほとんどないと言えます。
というのも自分でバランスの良い食事を作らなくても提供されるため、手間や時間をかけずに生活ができるからです。
ただしもちろんデメリットもあります。詳しくは以下にまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
食費が割高になる
食事つきの学生マンションは普通のアパートと比べてセキュリティや管理の面で優れていますが、それに伴って家賃も高くなります。
さらに食事代も固定で加算されるため、毎月の支出は大きくなります。
親御さんから食費や家賃を援助してもらえる場合はありがたいですが、親御さんにとっては負担が増えますし、子供としても「親御さんに迷惑をかけたくない」と思うならば気が進まないかもしれません。
全国大学生活協同組合連合会の2020年のデータに基づいて、一人暮らしの1か月の食費と「ナジック」「ユニライフ」「カレッジコート」などの学生マンションの食費を比較してみました。
食費(1ヶ月) | |
---|---|
全国平均額 | 約25000円 |
ナジック | 25300円 |
ユニライフ | 28600円 |
カレッジコート | 29800円 |
表面的にはあまり差がないように見えますが、学生マンションのほうは昼食代、土日の食事代が入っていないため実際は4万円程度まで高くなる可能性があります。
また一人暮らしで自炊をする場合は「朝食は食べない」という人もいますし、納豆ご飯やパンなどで安く済ませる人もいると思います。
このように親に経済的負担をかけたくない、朝は食べなかったり簡単に済ませる人にとっては食事つき学生マンションは向いていないでしょう。
土日や祝日は自分で用意しなければならない
食事付き学生マンションや学生会館の魅力は平日は食事の心配をしなくて済むことです。
しかし土日や祝日には食堂が閉まっていることがほとんどで、自分で食事を用意しなければなりません。
キッチンが完備された部屋なら問題ありませんが、キッチンがない学生マンションの場合は自炊ができず、外食やコンビニ飯に頼らざるを得ません。
この点は学生マンションを契約する前には見落としやすい点なので注意しましょう。
自分の生活リズムとは合わない可能性も
大学生は社会人と違って、毎日の生活リズムが一定ではありません。サークルや友達との遊び、アルバイトなどで朝起きる時間や夜寝る時間が変わることが多いです。
食事付きの学生マンション食堂の営業時間は、朝食が7時~9時、夕食が18時~21時30分というのが一般的でこれに合わせて食事をとらなければなりません。
夕方の食事は人それぞれの都合に合わせて取れるように時間が長く設定されていることが多いですが、朝の食事はそうではありません。「午前中は授業がないから寝ていたい」という人は朝食を食べられません。
一方自分で料理をする一人暮らしの場合は、自分の好きな時間に好きなものを食べることができます。朝食を抜くと体調や勉強にも影響が出るので、自分のペースに合わせて食事をすることが大切です。
食事代は定額のため食べなくても返金されない
食事付き物件に住むと朝ごはんと夕ごはんがついてくるのが一般的です。
大学生は友人と外食したり、飲み会に参加したりすることが多いです。その場合、夕食が必要なくなりますが、月額料金は変わりません。つまり、食事をしない日は無駄にお金を払っていることになります。
また、「お腹が空いていない」とか「ダイエット中であまり食べたくない」という理由で食事を減らしたい場合も、月額料金は変わりません。
食事は一人きりになれない
食事付きといっても各部屋に食事を配るのではなく共有スペースの食堂があって、時間帯に食堂に行き配膳されるというやり方が一般的です。
食堂では知らない人と一緒になることも多いので、話すのが苦手な人や人見知りな人にとってはちょっと大変です。仲良くできればいいですが、そういうのが苦手な人にとってはストレスになるでしょう。
料理の腕が上がらない
自炊ができるというのは一人暮らしの魅力の一つですが、食事付きの学生マンションに住んでいるとなかなかそういう気になれませんよね。
毎日おいしいご飯が出てくるのだからわざわざ自分で作る必要はないと思ってしまいます。
なので食事付きの学生マンションで一人暮らしをしても、料理の腕は上がらないでしょう。
学生マンション(食事付き)のメリット
ここまで学生マンション(食事付き)のデメリットについて紹介してきましたが、次からはメリットについてもお伝えしたいと思います。
バランスがとれた食事がとれる
学生マンションの食事付きは管理栄養士が作成したメニューに基づいて食事を提供していることが多く、給食と同様に栄養バランスのとれた食事を摂ることができます。
しかも和食、洋食が日替わりで用意されており、バリエーション豊かな食事を楽しめます。
学生マンションによって味は異なりますが、一人暮らしでこのようなメニューを自分で作ろうとしたら相当なコストや時間がかかります。
一人暮らしだとこんなに豪華なメニューを作るのは大変ですよね。
お金も時間もかかりますし、野菜不足やカレーばかりとかになりそうです。
それを回避できるのは非常に嬉しいことですね。
料理をする手間がない
自炊するということは、毎日の生活に大きな負担をかけることになります。
料理をするためには、まず食材をスーパーで購入しなければなりませんが、これだけでも時間と労力がかかります。
そして、帰宅後に食材を切ったり炒めたり煮たりといった調理工程に入りますが、これも最低でも30分以上は必要です。
もしも手の込んだ料理を作ろうとすれば、1時間や2時間は当たり前に消費されます。
このように非常に手間がかかるものを、食事つき学生マンションではやらなくても大丈夫になります。
調理器具が必要ない
自炊を始めるには、最低限の調理器具を用意する必要があります。
フライパンや鍋、お玉などの基本的な道具はもちろんのこと、炊飯器などの家電も必要です。
これらの調理器具は一定のコストがかかります。
一方食事付き学生マンションの場合は、調理器具を買わなくても食べられ電気代も節約できます。
仲間ができやすい
大学生にとって友達は大切な存在ですが、なかなか作れないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
友達を作るにはコミュニケーション能力が必要ですが、それだけではなく、話す機会や仲間を見つける場所も重要です。
サークル活動はその一つの方法ですが、サークルに入らなくても友達を作る方法はあります。
それは食事付き学生マンションに住むことです。
学生マンションなら食堂で同じ年代の人と出会えるチャンスがたくさんあります。
食事をしながら気軽に話せば、自然と仲良くなれ友達作りに最適です。
しかも同じ物件に住んでいれば、友達の部屋に遊びに行ったり勉強を一緒にしたりすることもできます。
病気にかかっても食事がとれる
一人暮らしの苦労は病気になってしまった時に、自分でおいしいご飯を作ることができないことです。
食事付き学生マンションならそんな時にも安心です。
体調に合わせた特別な食事を提供してくれるだけでなく、医療的なサポートも受けられるので、早く元気になれます。
学生マンション(食事付き)のQ&A
食事をしなければ返金される?
食事付き学生マンションで食事付きプランを選んだら、食べるも食べないも関係なく食費は同じです。
学食とは異なり毎回個別に支払う方式ではありませんので、食事を取らない日があれば実際には損をしてしまいます。
食事がついていないプランもある?
食事付き学生マンションは、食事の提供をサービスの一部として運営しています。
しかし必ずしも食事をつけなければならないわけではなく、契約時に【食事なし】のオプションを選択することもできます。
また学生マンションによっては、学期単位で食事の有無を変更することができる制度を設けている場合があります。
なので例えば1学期は食事付きで契約し、2学期以降は食事なしに変更することも可能です。
土日祝で食事がない場合はどうする?
土日は食事付き学生マンションでも食事の提供がないので、自分で料理するか外に食べに行くかのどちらかになります。
外に食べに行くとコストが高くなるので自分で料理する方が経済的です。
ただ部屋にキッチンが設置されていない場合は、外食するかパンなどの簡単な食事を購入して部屋で食べるという方法になります。
遊びに出かけるときは外食することになるので、カップ麺などを部屋にストックしておいて、必要なときにすぐに食べられるように準備しておくと便利です。
学生マンション(食事付き)のデメリットまとめ
食事付き学生マンションのメリットは、自分で調理する手間が省けることですがデメリットも無視できません。
料理の技術が向上しないだけでなく、毎月一定の支払いが必要になります。
ただ自分で同じメニューを作るとしたらもっと費用がかさむので、食事付き学生マンションも一つの選択肢と言えるでしょう。
あなたがもし「自炊に挑戦したい」「料理をマスターしたい」という人は自炊する機会がほとんどなくなってしまうので、食事付き学生マンションは避けた方がいいかもしれません。
賃貸を借りて一人暮らしを始めようと思っている方は今後どのような大学生活を送りたいのか、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
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